ツリーランや非圧雪への責任
ほんの10年前に比べれば格段に敷居は低くなった気がします。
それまでは極端でもなく、いわばバックカントリーと言われる人手が入っていない雪山とか、管理区域外へ通じるツアーコースなどゲートから出てが主だったと思います。そんななか、ニセコやアライなどが率先して取り入れてた印象があります。
今現在(2018-2019シーズン直前)では、ツリーラン及び非圧雪を導入しているスキー場は驚くほど飛躍的に増えてます。
とはいえ、その形式は様々です。
- スキー場管理区域内に1つのコースとしての扱いを受けてるようなもの
- 毎シーズン、1回講習を受ければ特定の場所を滑れるもの
- スキー場管理会社が提携しているツアーに参加すると滑れるもの
- 1とは微妙に違う、スキー場管理区域境界に設けられたゲートから外へ出て滑るもの
だいたいこんな感じかと思います。
全てのことに言えるのはまず、オープン/クローズをハッキリさせるゲートや、好き勝手にではなくツアーガイドやパトロールの許可や同行があったりします。
でも一昔前より遥かにスキー場前提(スキー場経由)で楽しめる場所が増えたのは、いいことだと思います。お子さんがいる家族のお父さんが貴重な週末に家族とは別行動をしょっちゅうするわけにもいきませんし、あらゆる事情でクルマが持てないことでの移動に融通が利かないケースもあると思います。
しかし、滑らせてもらう方も甘えっぱなしではなく自分の身を守るための装備(ヘルメットや雪崩対策道具)について真剣に考えたり、安易なロープくぐりはしないなど真摯な姿勢で楽しまなければいけないのではないのでしょうか。
今でこそ、野沢温泉上部にあるやまびこエリアは自己責任で解放されてますが、元々はロープを張られてました。が、後を絶たないロープくぐりに相当悩まされたと思います。更に今では海外からのお客さんも多く、来てくれる客を追い払いたくはないし、かと言って、危険な事をさせたくないしと、それだけではないでしょうが苦渋の決断だったのではないかと想像できます。
楽しませてもらう以上、ユーザーもそれなりに少しずつ気を引き締める遊びと認識していく必要があるし、義務だと思います。
固いことばかり書いてしまいましたがメリットを挙げると、
- 雪が柔らかいケースが多々ある
- 開けてる場所はガスってても、林の中は視界が良かったりする(風も同様)
- 板を扱う技術が上手くなる
- ライン取りの精度が上がる
- 万が一の雪崩発生に対する被害を軽減してくれる
などですかね。
ツリーに入る場合、162以下の板ならより気を遣わず滑れると思います。視線は常に先に置いておく。沢などの地形確認を怠らない。ツリーホールや急激な段差の有無にも気を配る。行きたい方向(方角)を見失わないよう気をつける。テールよりに重心かけて乗ると小回りが利くので有効。下ばかりを見てると枝に頭打ったりするので適度に視界は広く取る。木に衝突しそうになったら出来る限り足元(板のソール側)からぶつかるようにする。他人がつけたトラック(滑った跡)を過信しない。
別にビビらせてるわけではなく、林の濃さによってはこれらに対して気を配らないと無事に抜けられないので、かなり鍛え上げられるはずです。逆に言えば、自信がないならまだやめておいた方が無難です。
真剣にスノーボードのフリーライディング力を上げたいなって方は、自己責任ですが遅かれ早かれ入る事をお勧めします。
美味しいポイント探しの嗅覚は、より研ぎ澄まされますよ(笑)